妊娠したら多くの人が経験する悪阻(つわり)。悪阻と一口に言っても、食べないと気持ち悪くなってしまう「食べつわり」、吐いても吐いても楽にならない「吐きつわり」、匂いに敏感になってしまう「匂いつわり」など…症状はそれぞれです。
人によっては食べ悪阻と吐き悪阻が交互に来る場合や、日によって悪阻の症状が異なる場合も。食べたいものの好みもコロコロ変わることはよくあります。
”そんな状況でも何か食べれるものはない?”のヒントになればと、悪阻を乗り越えた先輩妊婦の皆さんが何なら食べられたのか?を50種類ほど挙げてみました。
食べれるものは人によって千差万別。今回はランキングではなく、ジャンル別に一覧で挙げています。1つでも食べられるものが見つかれば嬉しいです。
※写真を見るだけで気持ち悪くなる、という妊婦さんもいると思うので、食べ物の写真の掲載は少な目にしています
フルーツ・野菜
水分量が多めのフルーツや野菜は食べやすい!と食べていた妊婦さんは多いです。
栄養が豊富で食べやすいものが多いので、悪阻の時期には特におすすめです。
りんご
風邪の時も食べやすいリンゴ。
簡単に切って食べても良いし、すりおろすことでさらに食べやすくなります。
色が変わってしまうのが嫌な場合はレモン汁をかけることで変色を避けることもでき、あっさりとした食べ口になるのでおすすめです。
すいか
夏といえばスイカ!
もし悪阻のつらい時期にスイカが出ていれば、ミネラルやビタミンがたっぷりのスイカはいかがでしょうか。
スーパーに行くとカットされたスイカなども売っていて、手軽に食べられるのでおすすめです。
パイナップル
パイナップルもあっさりとしていて食べやすいです。
1個丸々切るのは大変ですが、最近はカットされたものや、コンビニでは冷凍のカットパイナップルも売っています。
冷凍パイナップルは食べやすく、一年中入手しやすいのでおすすめです。
いちご
皮をむいたり切ったりする必要がないイチゴはとても食べやすいですよね。
イチゴにはビタミンCが多く含まれていて、また体内の余分な塩分を排出してくれるカリウムも含まれています。
オレンジ
オレンジは比較的皮も剝きやすく、さっぱりとしていて食べやすいです。
ビタミンCのみでなく、カリウムや葉酸も含まれていておすすめです。
ぶどう
種無しのブドウや皮ごと食べれるブドウなど、おやつ感覚で食べられるブドウもおすすめ。
食べられるときに食べられる量だけつまんでもいいですよね。
レモン
レモンはそのままでは食べにくいので、スライスしてはちみつ漬けするのがおすすめ。
そのまま食べてもいいし、お湯や水、炭酸水などで割ることで飲み物としても栄養を摂ることができます。
キウイフルーツ
キウイはビタミンがとにかく豊富で、ジューシーでとっても食べやすい!
とくに酸味が少ないゴールドキウイはおすすめです。
もし食べてみて、酸っぱすぎる!というときははちみつをかけてみて。
バナナ
年中安価で手に入るバナナは手軽に食べられるので、挑戦してみてもいいかもしれません。
カロリーも摂取でき、カリウムも含むバナナ。
朝食代わりにヨーグルトと合わせて食べると美味しいです。
トマト・ミニトマト
野菜で断トツの人気のトマト。
ミニトマトは特に手軽に食べられて、食べやすいです。
みずみずしさが体にしみわたります。
アボカド
森のバターと呼ばれるスーパーフードのアボカド。
ビタミンなどの20種類程度の栄養素が含まれるなど、美味しいだけじゃないところが魅力。
角切りにしてサラダにしたり、海苔の佃煮と合わたり、グラタンとして熱を入れて食べても美味しく、アレンジが多いのもいいですよね。
きゅうり
きゅうりはハマる人にはハマると思います。
クセも少なく、水分豊富なので食べやすい。
味噌マヨで食べるのが簡単でおすすめです。
スムージー
野菜やフルーツをまとめて取りたい!というときはスムージーがおすすめ。
固形物が食べにくい!というときは冷凍のフルーツを使ったり、食べられる野菜をミキサーにかけて作ってみて。
栄養を一気に摂れるのでおすすめです。
麺類
つるっと食べられる麺類は食欲がない時でも比較的食べやすいという妊婦さんは多いのではないでしょうか。
うどん
麺類の中でも風邪を引いたときなどによく食べるおうどん。
妊婦さんでも食べやすい人は多いと思います。
大根おろしでさっぱり食べるのも良いし、わかめなどもおすすめ。
キャベツなどの野菜と一緒に焼うどんにしても食べやすいかもしれません。
そうめん
湯で時間も短く、ツルっと食べれるそうめんは妊婦さんの強い味方。
おつゆにつけてすするだけで簡単に食べられるのも魅力の一つですよね。
きざみネギやナスなどを合わせるのもいいですが、ねぎ塩レモン味もさっぱりと食べれるのでおすすめです。
蕎麦
そうめんなどと同様に食べやすいお蕎麦。
そば粉の割合は少し低めの方がつるっとしていて食べやすいかもしれません。
特におすすめなのは”へぎそば”。繋ぎに海藻のふのりを使っているへぎそばは、つるっとしていてシャキシャキ感があり、とても食べやすいです。
冷やし中華
冷やし中華はじめました、のうたい文句で有名な冷やし中華ですが、冷たくて食べやすいです。
細切りにしたキュウリやトマトだけでなく、たんぱく質の多い蒸し鶏なども一緒に食べやすいのも魅力。
冷麺
噛み応え抜群な麺を食べたい!という妊婦さんにおすすめ。
お酢を入れることでかなりさっぱりとした味になり、食べやすいです。
少しの量でも満足できます。
パスタ
こってりしがちなパスタですが、なぜだか無性に食べたくなる時がある…!という妊婦さんも。
ペペロンチーノやカルボナーラもいいですが、市販のパスタソースと絡めてさっと食べられるお手軽感も魅力です。
米類
少しボリュームのあるものが食べたい!でも重すぎないものがいい…。
そんな時に米類は量が調整しやすく、食べやすいので強い味方になります。
おにぎり
手軽に食べれるお米、と言ったらやっぱりおにぎり。
コンビニにも数種類のおにぎりが並んでいて、入手性もよくて食べやすい。
エネルギーの補給もできるので、一度挑戦してみてもいいかもしれません。
手巻き寿司
コンビニにも売っている、ロールタイプの手巻き寿司。
酢飯が使われているため、妊娠中は特に食べやすい場合も。
おにぎりはちょっと…という人には手巻き寿司もおすすめです。
お茶漬け
ごはんを噛むのもしんどい…そんな時はお茶漬けならさらっと流し込めるので食べやすいかも。
お茶漬けの素を使うのが一番簡単に作れます。
夏は冷たいお茶漬けが食べやすいかも。レシピもたくさん出ているので探してみて。
おかゆ・雑炊
風邪を引いたときに定番のおかゆや雑炊。
妊娠中も食べやすい!という妊婦さんも多いのではないでしょうか。
簡単なのは卵がゆ。たんぱく質も摂れておすすめです。
リゾット
おかゆよりもリゾット派!という方は味付けによっては食べれる人も。
チーズリゾットや明太子リゾットなど、ハマる人にはハマる!食べ物です。
食べたい!と思ったらチャレンジしてみて。
TKG
気が付いたら食べたくなる卵かけご飯は妊娠中に食べたくなる人も多いのでは?
ただし、生卵にはサルモネラ菌が付いている可能性もゼロではないため、注意が必要です[*1]。
一番確実なのは加熱すること。卵とご飯を和えたらレンジで加熱すると安心して食べられます。
お酢を含むもの
妊娠中にお酢が食べやすい!という妊婦さんは多いです。
強い味方として、いろいろなお酢を含む食べ物も試してみて。
酢の物
これはお酢を含む料理として、鉄板中の鉄板。
定番のわかめとタコの酢の物は相性抜群。
スーパーやコンビニなどでも売っている場合もあるので、ぜひ食べてみて。
ピクルス
野菜のピクルスはさっぱりしていてとても食べやすいです。
最近では漬けるだけでピクルスになるような、だしなどの調味料入りのお酢も売っているので、家でも簡単に作ることができます。
コールスロー
コールスローサラダは、さっぱりしていて妊娠中も意外と食べやすい場合も。
家で作る場合は、千切りにしたキャベツに塩をまぶして水分を抜いた後、マヨネーズ、お酢、砂糖を和えるだけ。
手軽に作れてお好みの味付けに調整できるので一度試してみて。
カリカリ梅
カリカリとした食感が魅力のカリカリ梅。
ちょっとだけ食べたい!という時に口に入れやすいのも魅力的。
ついつい食べすぎてしまうこともあるので、食べすぎには注意です。
つるっと食感のもの
悪阻中は特にのど越しのいいつるっと食感の食べ物を好む人も。
麺類以外のつるっと食感の食べやすいものを集めてみました。
豆腐
豆腐が食べやすい!という妊婦さんも多いです。
木綿豆腐に比べて絹豆腐の方がつるっとしていて食べやすいです。
冷奴やサラダで野菜と一緒に食べるのがおすすめです。
こんにゃく
こんにゃくは食物繊維が豊富で、つるっとしていて食べやすい食材の1つです。
便秘気味の人にもおすすめです。
白滝などの細めのものも食べやすいです。
ところてん・寒天
食物繊維が豊富なところてんや寒天。
特に、妊娠中は酢醤油で食べるところてんは食べやすいという人も。
デザートとして食べるなら寒天ゼリーなどはおすすめです。
乳製品
妊娠中はカルシウムが不足しがち。
カルシウムも多く含まれる乳製品は積極的に取り入れたいですね。
牛乳
カルシウムを多く含む食材の代表格といえば牛乳。
そのまま飲むのも飲みやすく、スープなどにするのも。
粉タイプのポタージュを温かい牛乳で溶いて飲むとコクが増します。
ヨーグルト
腸内環境を整えるためにもヨーグルトはおすすめです。
あっさりとした食べ口がいい場合は、脂肪分ゼロのヨーグルトがおすすめです。
バナナやキウイといったフルーツと一緒に食べるとビタミンも一緒に摂れます。
チーズ
妊娠中は加熱処理をされた「プロセスチーズ」であれば食べても問題ありません。
プロセスチーズは、例えば6Pチーズやスライスチーズ、ベビーチーズなど思っているよりも種類は豊富。
ナチュラルチーズでも、加熱すれば食べれるので、グラタンなどでたべるのもおすすめです。
卵料理
たんぱく質の宝庫!の卵は妊娠中に積極的に食べたい食材。
妊婦さんの中には、無性に卵料理が食べたくなる人も。
卵焼き
日本の伝統的な料理の一つ、卵焼き。
だしを入れたり、砂糖を少し入れて甘みをつけたものも美味しいです。
好みの味付けで試してみて。
茶碗蒸し
茶碗蒸しは卵料理の中でもつるっとしていて食べやすいことも。
コンビニなどでも売っていて、手に入りやすいので試してみて。
温かいものより冷たい状態のものの方が食べやすいかもしれません。
粉もの
時には味の濃いものが食べたい…!そう思う妊婦さんも少なくないはず。
ソースのかけすぎには注意ですが、粉ものは意外と食べやすい場合も。
お好み焼き
キャベツなどが多く入っていて、栄養を摂りつつ濃い目の味がハマるときはハマります。
コンビニやスーパーで冷凍食品コーナーに売っていて、レンジで簡単に解凍できるので手軽さも◎。
たこ焼き
お好み焼きよりは栄養価は低いかもしれませんが、1個当たりの大きさもちょうどよく、量が調整しやすいのも魅力。
こちらもコンビニやスーパーで手に入りやすく、レンジで簡単に解凍できるので手軽に食べられます。
魚介類
妊娠中、栄養を摂りつつ、あっさりと食べられる魚介類が異常に食べたくなる…。
そんな妊婦さんも多いはず。
お刺身・お寿司
お刺身やお寿司は悪阻中も食べやすい場合がありますが、必ず新鮮な状態なものにすることや、衛生面に気を付けて。食中毒予防は徹底しましょう。
また、アニサキスがいる可能性が高い魚(イカ、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシなど)の生食は避けましょう。
さらに、水銀を含むマグロは食べられる量が制限されている[*2]ので、食べすぎには注意を。
エビ
プリプリとした海老は食べやすく、低脂肪でたんぱく質が豊富。
茹で海老はサラダに乗せて野菜と一緒に食べたり、カクテルシュリンプとして食べるのも美味しいです。
イカ・タコ
高たんぱく低カロリーのイカやタコ。
生では食べずに茹でたり火を入れて食べましょう。
筋肉の疲労回復や運動機能の向上などの見込みがあるとされているタウリンも含まれているので、疲れた体には特におすすめ。
肉類
悪阻のときでもお肉が食べたい…!
そんな時に比較的食べやすい食べ方を挙げてみました。
豚しゃぶ
余計な脂を落とした豚しゃぶは、レタスや大根おろしと一緒に食べると美味しいです。
部位としては、豚バラよりもももやロースの方が脂分が少ないので食べやすいかも。
蒸し鶏
蒸し鶏もさっぱりと食べられるのでおすすめです。
コンビニでも売っていますが、簡単に作ることもできます。
鶏むね肉に砂糖を揉みこみんで全体に片栗粉をまぶし、大きめの鍋に水入れて沸騰したら鶏肉を入れて火を止めて1時間以上放置するだけ。ジューシーな鶏むね肉が食べられます。
スープ
吐きつわりの際はとくにスープは強い味方。
食欲がなくても飲みやすく、栄養も手軽に摂れます。
春雨スープ
春雨スープが食べやすかった!という妊婦さんも多いです。
インスタントの春雨スープはいろいろな味が選べるので、その時の気分で食べれるようなアソートパックはおすすめです。
ポタージュ
コーンポタージュやジャガイモのポタージュなど、お湯で溶くだけのインスタントはお手軽に食べられます。
お湯で溶くのもいいですが、温めた牛乳で溶くとよりコクが増し、牛乳の栄養も摂れるのでおすすめ。
夏は冷たい牛乳で食べられるタイプのインスタントも出ているので、試してみて。
ポトフ(野菜スープ)
野菜を煮込んだスープは食べやすいのに野菜の栄養もしっかりと摂れるので、食欲がない時にもおすすめ。
好きな野菜を煮込んで、コンソメと塩コショウだけで味付けできます。
ジャンクフード
悪阻で食欲がない時、なぜだかジャンクフードが食べたくなる妊婦さんも多いはず。
栄養面での不安はあるので食べすぎには注意が必要ですが、食べられるものが少ない悪阻の時期には、助けられることも。
フライドポテト
悪阻中になぜだか食べたくなる!と定評のあるフライドポテト。
絶妙な塩加減がちょうどよく、細めのポテトは特に食べやすいです。
助けられた妊婦さんもかなり多い、定番の悪阻対策の食べ物です。
チキンナゲット
チキンナゲットは揚げ物ですが、あっさりとした鶏肉で食べやすいことも。
最近では大豆ミートのナゲットなどもあり、そちらも食べやすいので試してみて。
ラーメン
体に悪い!ことは分かっているけれど、なぜだか無性に食べたくなるという妊婦さんも(少数派かもしれませんが)。
食べすぎはよくないので、たまに食べる程度にしておきましょう。
デザート・お菓子
とにかく食欲がない!そんな時はデザートやお菓子でも食べられるものはないでしょうか。
アイス
アイスクリームは、冷たくて食べやすい!と妊婦さんに人気です。
特にシャーベットタイプはあっさりしていて食べやすくておすすめです。
飴・キャラメル
一口ずつ食べられる飴やキャラメル。
食欲がない、けれど少しでもエネルギーを摂りたい人は試してみて。
ゼリー
風邪のときにも大活躍のゼリー。
エネルギーやビタミンが摂れるウイダーインゼリーや、フルーツの入ったゼリーがおすすめです。
ドライフルーツ
ドライフルーツが食べやすかった!という妊婦さんも。
定番のマンゴーやブルーベリーだけでなく、イチジクや柑橘系のドライフルーツなど種類は豊富です。
果物の栄養素が凝縮されているので、少しの量で栄養補給でき、おすすめです。
まとめ
今回は、悪阻で苦しんでいる妊婦さんが、少しでも食べられるものがあればとできるだけ多くの食べ物を挙げてみました。1つでも食べられるものがあれば…そんな思いでまとめさせていただきました。
また、情報は追加・修正していきますので、「ここに載っているもの以外でも食べられるものがあったよ!」という方は問い合わせからコメントいただけるととても嬉しいです。
[*1]内閣府食品安全委員会, ”米国疾病管理予防センター(CDC)、サルモネラ症を防いで食品を安全に摂取する方法を公表,”2016年.
[*2]厚生労働省,”お魚について知っておいてほしいこと”.
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